2014.11.20

断熱性能を上げることで健康被害を防ぐ

こんにちわ。

今日は、仮設住宅に住んでいる人の5人に1人が気管支ぜんそくの疑いがあるというニュースを元に、断熱性能を上げることで防ぐことができる健康被害について書いてみたいと思います。

まずはニュースをご覧下さい。

カビが発生した原因は「無断熱」だと思う。

仮設住宅の図面を見たわけではないので、確実ではないが、プレハブ工法での仮設住宅という前提で考えると、ほぼ無断熱に近いと予想できます。

そうであればカビ原因は、結露でしょう。

東北地方なので、外は寒く、中は暖房器具によって暖かくしていると思います。

この場合、室内の暖かい空気が内壁面で急に冷やされ、結露をおこします。

結露した水滴は壁材やクロスに染み込み、カビが発生するという流れです。

断熱性能を上げるとどうなるのか

このニュースはとても極端な例ですが、断熱性能を高めると結露しにくくなり、カビの発生が抑えられるので、住んでいるだけで発生する健康被害を抑えることができます。

内壁と外壁の間に断熱材が入ることによって、外の冷たい空気は断熱材の外部表面で遮断され、室内の暖かい空気は断熱材の内部表面で遮断されるため、空気が急に冷やされることはなくなります。(完全に遮断されることはありませんが、わかりやすいように遮断されることにします。)

この場合、断熱材の外部表面で結露が起こることが予測されますが、断熱材のすぐ外側に透湿防水シートが貼ってあり、その外側に通気層があるため、断熱材の外部表面で結露したとしても、通気層の空気循環でクリアするか、雫が発生した場合は透湿防水シートをつたって、基礎の水切へと流れて外部へ排出されます。

基本構造は上記のようになっていますが、断熱材の性能を高くすることによって、外部の冷気が内部に伝わりにくくなり、内部の暖気と外部の冷気の接点がなるべくなくすことによって、結露を防止します。

結露は何をもたらすのか?

結露が起きるとカビが発生し、カビが発生することによってダニが増殖します。

カビは建物を汚したり、かゆくなったりするだけでなく、胞子を飛ばすので、胞子を吸うことによって、ぜんそくやアレルギーの原因になります。

また、ダニの糞や死骸も上と同じです。

加えて、柱や土台を腐らせる原因にもなりますので、構造体にもダメージを与えます。

結露対策を確認しておこう

このように結露は、住宅だけでなく、住んでいる人間にも被害を与えます。

結露対策は、各住宅メーカーや設計事務所で考え方が変わるので、しっかりチェックしておきましょう。

それでは皆さん、ちゃお!

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