省エネ住宅は、高気密高断熱の家です。
気密性が高いということは、隙間がないということです。
隙間が無ければ、暖房器具で暖められた空気が外に逃げることはありません。
断熱性が高いということは、外部の冷気が壁やサッシなどをつたって室内に伝わりにくいということです。
もちろん、暖房器具で暖められた室内の空気も壁やサッシをつたって逃げにくくなります。
では、省エネ住宅(高気密高断熱住宅)と、そうでない住宅はどの程度逃げる熱量が違うのでしょうか。
東京都37坪の住宅の計算例
下の図は、東京都に建てられた37坪の住宅の計算例です。
A「低い断熱・気密性能の住宅」とは、昭和55年省エネ基準相当以下の住宅を想定しています。
B「適切に断熱・気密化された住宅」とは、平成11年省エネ基準相当の住宅を想定しています。
開口部、床、屋根、壁、換気口から逃げていく熱量は、A191,106MJ(メガジュール)に対して、B9,089MJ。
割合にして、約2倍熱が逃げないということになります。
昔の家より2倍暖かい家と言えることができるでしょう。
また、熱が逃げないことで、暖房を切っても熱が逃げずに保温効果が高まります。
2020年に義務化される省エネ基準相当であれば、Bよりも省エネ性能が優れていることになります。
より快適に暮らすことができる住宅となるでしょう。
室内の温度調節は「暮らしやすさ」にはとても重要な要素です。
今から建てる注文住宅が「どの年代の省エネ基準に相当するのか」を知っておくとよいですね。
皆様の家づくりがよいものになりますように。
CAM設計:宮村陶太