2014.12.16

住宅会社の仕事と業務報酬

間に収納セミナーのお話が入りましたが、今日は前々回の続きを書きます。

4記事前:「損せず得する納得の注文住宅を建てる方法

3記事前:「衝撃的な大工さんの言葉「やってられるか!」

2記事前:「住宅の収益構造はこうなっている!

あ・・・2記事前と今回のタイトルが似てるorz

少しおさらい

CAM設計はオープンシステム(分離発注方式)に取り組んでいます。

お施主様の立場に立って仕事ができるベストな方法だと思っています。

工事から工務店を外して中間マージンを省きます。

200万円分くらい節約できます。

「質を落とさずに」中間マージンだけを省きます。

職人さんに「良い仕事」をしてもらうために、工賃は必要以上には落としません。

納材収益分もお施主様に還元します。

今回は住宅の収益構造の最後になる、「経費」について書きます。

経費の部分について

経費にはどこの住宅会社が建てても変わらない経費と変わる経費の2種類があります。

 

変わらない経費は、税金関係や銀行の手数料、保険料など。

変わる経費は、業務報酬です。

 

業務報酬とは、一般的には現場管理に対する報酬です。

ハウスメーカーや工務店の現場監督が行います。

工事をスムーズに行うための段取りと(工程管理、材料手配)、工事金額が請負金額を超えないように管理すること(原価管理)、現場の安全を確保すること(安全管理)が主な仕事です。

この業務報酬に対する価格設定は完全に不明です。

見積書や請求書には項目として計上されませんので。

最終的に住宅会社が取る利益は?

住宅会社にはそれぞれ最低利益率が設定されています。

一般的には契約金額の30%と言われています。

契約金額が2000万円だとすると、600万円が住宅会社の利益になる計算です。

この600万円を労務費・材料費・経費の差益から捻出します。

工事金額を800万円の原価に対して1000万円で請求。

材料費を400万円の原価に対して600万円で請求。

経費を200万円に対して400万円で請求。

わかりやすいように一つの項目に対して200万円ずつ利益を乗せてみました。

この配分が変動したとしても、最終的には600万円利益が残ればOKとなります。

皆で役割分担して、完全に見える化する

対してオープンシステム(分離発注方式)は、利益を乗せません。

 

お施主様と各専門工事会社(大工さんや左官さん、納材業者等)は直接契約を行い、専門工事会社が出した見積もりがそのままの価格でお施主様の元へ届きます。

よって労務費の差益分は発生しません。

 

建築資材やシステムバス、キッチン、トイレ、洗面化粧台なども仕入れ原価そのままにお施主様が購入します。

よって納材費の差益分は発生しません。

 

経費は、全て業務報酬となり、「かかるだけ」ご請求します。

もちろん差益分はありません。

 

現場管理は、設計事務所と専門工事会社で各々が分担して行います。

工事の段取りと全体の工事原価管理は設計事務所が行います。

安全管理や各工事の原価管理は各専門工事会社が行います。

結果的に200万円安くなる

最初の記事で「質を落とさずに200万円安くなる」と書きました。

その理由を4つの記事に分けて投稿しています。

色々書きましたが、結果的にいくらになるのか。

 

私たちが、住宅を一棟建てるのに必要なコストは、自社の収益を含めて約400万円です。

契約金額の2000万円の中での割合は約20%。

ここに一般的な住宅会社と10%の差が出ています。

2000万円の10%=200万円です。

 

仕様やグレードを落とした訳ではありません。

必要工程を抜いた訳でもありません。

仕組みを変えただけで、200万円節約できるのです。

私がオープンシステム(分離発注方式)が最強だと思う理由

4つの記事の一番最初に書いたこと。

「お施主様のためになる建築方式」

それがオープンシステムだと断言できます。

お施主様の立場に立って、お施主様のメリットだけを考えて仕事ができる仕組みだからです。

 

なぜかというと、お施主様と私たちは利害関係にありません。

もちろん、業務に対する報酬はいただきます。

しかし、私たちはお施主様から余分な利益を取らずに済みます。

あえて、高いものを売らなくて済みます。

 

建てる建築物が高かろうが、安かろうが、私たちの業務量はそれほど変わりません。

私たちは業務量の分、報酬をいただければよいのです。

利益率設定型では、建築費が高くなればなるほど、利益が増大していきます。

また仕入れ価格が安いモノを通常の価格で売れば売るほど、利益が増大していきます。

なので、営業マンは必然的に高いモノ、儲かるモノを売る必要性が出てくるのです。

私たちはそんなことはしなくて良い。

 

お施主様の予算の中で、できる限り良いモノを提供するための努力ができる最強の仕組みです。

こんな環境で仕事ができる私は幸せだと思います。

誰かのタメになる仕事ができるってとても素敵なことだと思うからです。

 

あ・・・どう終われば良いかわからなくなってきたw

縁も竹縄ではございますが・・・。

バサッと終わりますw

ちゃお!

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